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チーク家具ができるまで

ここでは当店で扱っているチーク家具の製作過程をご説明します。 当店の家具に使われているチーク材はすべて古材のオールドチークです。 木材はチークに限らず、切り倒されてすぐの若いものは水分の含有率が高く伸縮、膨張や反りが激しいため家具の材料として使うことが困難な為、長年天然乾燥した古材のオールドチーク材は高値で取引されています。古いチーク材というのは材木として何十年も保管されていた物は少なく、 もともと建物の建材として使用されていたり、船の材料だったものが解体された古材が ほとんどです。それも、その木がどれくらい古いものかにより、値段はとても変わります。古いチークは乾燥が進んでいるため反りや割れが少なく、見た目にもとても味があります。 ですから、デザインがまったく一緒のチーク家具でも、すごく高価なものから安値のものまでピンキリです。ですがやはり古いオールドチークを使っている家具は重厚感や存在感が、若いチーク材を使ったものと天地の差があるのは言うまでもありません。家具として使用されるチーク材は柱や梁として使用されていたものが多いため 幅20cm~25cm位しかありません。ですので幅が30cm~40cmの一枚ものになると 大変、希少なもので手に入れるのも困難なうえに、とても値段が高くなります。

当店の家具がアンティークのように見えるのは上記のように 古材を使っているためです。 扉や柱、船の材料として長年使用されていた古材チークを削ったり、 釘がささったままのものもあるので 家具の材料として使用できるように加工します。 そこからはじめて家具の形作りが始まります。 家具工場には家具製作と、仕上げの2種類の それぞれ専門の職人がいます。 まずはじめに家具製作専門の職人によって 家具の形ができあがります。 その後、仕上げ専門の職人によってサンディングと フィニッシュが行われます。当店の家具のフィニッシュはシェラックという塗料で仕上げています。

ここでシェラックについて少しご説明します。「シェラック Shellac」(セラックともいう)とは、3000年以上昔に使われていた記録があるほど歴史のある仕上げの手法です。 シンナーやニスなどの石油系のもの一切使用していないため、環境にも人体にも優しい仕上げです。 食品、医薬品や化粧品に使用されるほどで、食品では粒状チョコレートの表面をツルツルにしたり、柑橘類をツヤツヤに見せる保護皮膜材、レモンやチーズに印字する際のインクにも使用されます。医薬品では、カプセル錠剤のコーティング。化粧品ではマニキュア、マスカラやヘアースプレーなどにも使われるそうです。テレビコマーシャル『お口くちゅくちゅモンダミン』で『天然成分セラック配合』ってフレーズを耳にしたことはないですか?
日本で一般的に販売されているシェラックは、主に高級なバイオリンやギターの塗装、修理用に販売されていますが、 需要がすくないのもあってとても値段が高いものがほとんどです。 また、家具ではチーク材やマホガニーの高級家具に古くから使用されており、美しい木目を生かすことができます。アンティーク家具などは、ほとんどシェラック仕上げです。 シェラック仕上げのことを「フレンチポリッシュ」とも言います。ホルムアルデヒドもよく遮断するそうですので、最近注目されています。 このようなシェラックを用いて家具のフィニッシュが行われます。

これらのシェラック仕上げの工程はとても大変で技術も必要です。 シェラックを塗っては乾かして、、これを何十回も繰り返すことで、シェラック特有の深みのあるツヤが出ます。日本で言うと漆(うるし)の技法にちかいですね。 家具製作専門の職人によって1つの家具の形が完成しても、塗装のシェラック仕上げにその3倍くらいの日数がかかります。 ですので、バリのたいていの家具工場には、家具を作る職人1人に対し 仕上げの職人は4〜5人くらいいます。この仕上げで家具のイメージが随分変わってきます。

こうしてやっと世界に1つしかないハンドメイド家具が完成します。 機械で切断された木材を組み立てただけの家具には出せないハンドメイドならではの 魅力を是非、お客様自身で、実際に見て触れていただければ実感できると思います。

アルコールで溶かす前のシェラック